2012年01月21日

脳科学的に正しい(かもしれない)生首のハナシ。

 長いので、時間の無い方は<本論><結論>だけどうぞ。




 を読んでいたときに見つけたハナシ。

Craigのinteroception仮説
島皮質と精神疾患
 島皮質の後方から前方へと感覚の統合が進むことにより、最終的にある瞬間のが形成される。
============================
<前提>
 人間の脳には様々な箇所があります。 のっぺりと一様に見える脳ですが、働き方は一様ではなく、特定の場所で、決まった情報の処理をしています。
 大きなデパートで、地下1階は食品、1階は化粧品を置いているようなかんじです。
 たとえば、側頭葉(左右側の脳領域)は音声に関する場所です。
 後頭葉(頭の後ろ側)は視覚に関する場所です。

 そのなかで頭を上から見ると2時と10時の方向の内側に「島(insula)」とよばれる箇所があります。
 広い場所ではないですか、前方と後方で処理する情報が違っているようです。
 前方は情動や認知、感情(不安や期待など自分の内側に感じる感覚)
 後方は体性感覚(暑い、寒いなど外側からもたらされる刺激に対する反応)を感知するんじゃないかといわれています。
 そして、ここに投射している神経線維は後方から前方に向かって統合されていきます。

 その解剖学的な知見からもたらされるのが「Craigのinteroception仮説」です。
 外側からの刺激に反応した身体からの情報と、脳内からの情動・感情の両方を「島」で統合させて、人間は「直覚的自己をあらわす全情動的瞬間」を感じている、という仮説です。

<本論>
 上記をもうすこし砕いて説明すると、「外」側からの知覚と、「内」側からの知覚を統合して初めて、「いまここにいる自分」というのを人間は知覚しているのではないかと。
 そして、それを担当しているのが脳の中の「島」という部分ではないか、という仮説です。
 
 よくSFなんかで首だけ人間が出てきますが、よしんば、首だけor脳だけで生きていける装置が開発できたとしても、そのヒト(?)たちが、「今ここにいる自分」を認知して、人間らしい滑らかな会話を交わすのは難しいのじゃないかと。もっとはっきり言うと、錯乱しているんじゃないか、と。
 なんでかというと「外」側の知覚がないからです。
 人間の「いまここの自分」を支える2本の柱の1つがないからです。
 
 *人間が外側の刺激が全くない状況に放り込まれると、おかしくなる、という説は枚挙にいとまがありません。昔の拷問でもあったそうですし。
 **そうなると、自分で自分の話し相手を脳内で作り出して話し出すこともあるそうです(当然、外からは廃人になったように見える)

<結論>
 怖いわー
 ほんま怖いわー(゚∀゚;)


 ていうハナシを旦那にしたら、
 コレのはなしだね、といわれました。



 旦那から、どんな話だったかを聞きましたが、
 あまりにつらすぎて、絶対見られないと思います…
 
 
*感覚遮断実験
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=86624

●感覚遮断実験
生活的活動と食事とトイレ以外はまったく行わせず,感覚的なあるいは意味のある刺激入力を極度に制限する実験が,「感覚遮断実験」である。
この実験では,ほとんどの感覚が遮断される。そのため,被験者は初め,よく眠る。だが,そのうちに不快さを訴えるようになり,2,3日この状態を続けると,思考に乱れや空白が生じる。

何故外圧が無くなると人はおかしくなるのでしょうか?
1つは、今まで意識の対象が外圧に向かっていたものが(外向意識)、外圧を遮断することで内向きに向かった(内向意識)からという理由が挙げられると思います。
(内向意識によって全ての答えを自分自身に問いかけることになるが、自分の中に答えはなく、答えを得られないことで意識が錯乱状態になる。)

**確かこの本にあったはず…




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